最近観た宝塚作品(壬生義士伝 / 花の業平 / fff / シルクロード)

壬生義士伝('19年雪組 主演:望海風斗)

だいもん(望海風斗)のトップ作品で一番好きな作品。

東北方言の貧しい剣士、なので全体を通して地味だし、妻と子供に送るお金を稼ぐために汚れ役もやるような、ほんっとに宝塚の主演!?っていう感じなのに、とても素晴らしい作品でした。

だいもんの演技はモチロン最の高なんですが、この作品でとても重要なさきちゃん(彩風咲奈)の泣かせる演技も良かった。出番は少なかったけど、一言一言の重みが感じられ、さきちゃんの2番手時代の代表作だと思う。

新選組のしょうくん(彩凪翔)ひとこちゃん(永久輝せあ)、あーさ(朝美絢)、縣千くん、煌羽レオさま、みなさんとてもかっこよいのです。
でも残念ながら娘役の出番がとにかく少なかったです。

序盤で斎藤一あーさが貫一だいもんを斬りにかかる場面、だいもんの傘が咄嗟に切れる演出、どうなってたんだろう??

トップ娘役のきいちゃん(真彩希帆)は2役で貫一妻役は地味〜でしたが、きいちゃんはお顔立ち的に和物に合っているので、キラキラミュージカルよりよっぽど自然でした。

最後の貫一の剣の舞、その後咲ちゃんの屋敷で亡くなるシーンはとても印象深いシーンでした。あー、ほんとに泣ける作品でした。

 

花の業平 -忍の乱れ-('01年星組 主演:稔幸)

平安時代の衣装の華やかさが楽しめるお芝居。源氏物語を彷彿させる舞台でした。
それはそうと、タイトルクリックしてみて。ポスターの画像がめっちゃ昭和なの・・・20年しか経ってないのに、びっくりなデザイン。

稔幸さん主演の作品を観るのはこれが初めてだったんだけど、めっちゃ日本モノが似合う!稔幸さんの星組らしい現代作品も見てみたいな〜と

在原業平百人一首の「ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くゝるとは」が有名すぎて、日本の歴史に詳しくなくても知ってる名前だけど、遠い昔の平安時代の人物が生きた人生を舞台を通して知れるのがとてもいいな〜としみじみ。

 

fff -フォルティッシッシモ('21年雪組 主演:望海風斗)

https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2021/fortississimo/poster.html 

歴代の歌ウマタカラジェンヌの一人、だいもん(望海風斗)の退団作品。
しかもあの頭爆発のベートーヴェン役ということで生で観たかったけど、NHKBSプレミアム様!放送ありがとうございます〜!

冒頭は死後の世界でモーツァルトテレマンヘンデルが出てきますが、ここで大事な歴史的背景が語られています。音楽はバッハの時代は神(教会)のものだった。その後貴族のものに変わって行った。そしてベートーヴェンの時代は誰のものに?というお題を投げかけています。

だいもんのベートーヴェンは最初は素敵な髪型のイケメンでした〜♪
そして徐々にあのベートーヴェン化していくんだけど、顔も本人っぽい仕上がりで、メイク技術すっご!

そしてフランス革命後、時代は民衆のため、人類のために音楽を作る時代に。

真彩希帆ちゃんは常に無表情でロボットみたいなんだけど、黒ドレスから可愛いピンクのドレス姿に。ベートーヴェンの想像の人物っていう謎の設定だったけど、とても自然に観れました。

そして咲ちゃん(彩風咲奈)ナポレオン登場!足なっが!
ナポレオンが台頭している間守られていた自由主義者ベートーヴェン
ナポレオンがロシアの進軍で負けて皇帝の座から降りてしまうと、宮廷の音楽家を外されてしまう。そして耳が聞こえない事実が世間にバレる、昔好きだったロールヘンは死んでしまうという悲劇が彼を襲うことに。

その後なんやかんやあって大団円〜!!

そしてその後のショーは

シルクロード 〜盗賊と宝石〜

全編通してアラビア〜んなショーでした。
退団らしからぬ宝塚あるあるショーという印象。

次期トップを意識させる咲ちゃんヒラメちゃん(朝月希和)の場面がとても良かった。

大世界(ダスカ)の場面の真彩希帆ちゃんのラップ調の歌がとても上手だったー!
ダスカって1930年代の上海にあった娯楽施設だったらしいんだけど、だいもんの衣装がbund /neon 上海を彷彿させます。懐かしい

この作品観て改めて真彩希帆ちゃんの偉大さを感じました。
だいもんの歌声にどこまでもついていく恐ろしい子だし、普段の彼女はそこまで姫感が無いのに演じる姿はほんっとに美人だし、小柄だけど存在感すごい。
退団後もミュージカル界で活躍されていて本当に嬉しいです。